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要援護者支援「知っていますか? いざという時にあなたの地域のこと」から

地震、台風、洪水、大雪などの甚大な自然災害が発生しています。この国は災害大国といっても過言ではありません。災害で取り残される弱者を守るための安全・安心な社会とは……

地域防災

 平成29年度中原地域自立支援協議会研修「知っていますか? いざという時にあなたの地域のこと〜防災のこと、助けを必要とする人のこと〜」が、12月15日(金曜)、中原区役所会議室で開かれました(主催=中原区保健福祉センター)。

 2016年4月14日・16日、熊本県で震度7を観測した熊本大地震は、今も記憶に新しいです。

 井田障害センターの鶴見亜呂さんは、震災1か月後に保健師として現地に派遣され、支援活動にあたりました。鶴見さんは、講話「被災地熊本に行って」で、被災地や避難所の状況について写真を見せながら、実際に見て感じたことを次のように報告しました。

 「震災である程度、避難所の生活が整ったとしても配慮が必要な人たち(障害者・高齢者・難病など)はいます。家族や誰かほかに身近な支援者がいる人は把握され支援を受けていくことができますが、そういったつながりのない人が取り残されていきます。現地では、民生委員の方が介護の必要な方を障害施設に連れて行き世話をし、次の受け入れ先を見つけて連れて行きました。災害に備えるため、地域では、自分でできること〈自助〉、お互いにできること〈互助〉が求められています」

 では、地域では実際にどのような取り組みがなされているのでしょうか。川崎市立井田病院周辺の井田共和会第4町会は、災害時に備え、要援護者救援ボランティアを募って名簿を作成。現在、要援護者は97名、支援者29名、ボランティア95名が登録しているそうです。副会長の友重隆介さんは、「地域の自主防災組織活動」についてこう語りました。

 「この地域は、大変高齢化が進んでいる地域です。町会独自で回覧板を活用し、要援護自身の希望により名簿を作成。リストは、町会倉庫に保管し、災害時には駆けつけられる方が名簿を取り出し、安否情報などに活用することにしています。災害支援ボランティアの顔合わせ会で、要援護者支援の制度説明を行い、地域での助け合いの拡大を図っています」

 支援を必要とする当事者からの講話も貴重でした。木月4丁目危機管理委員で、「全国障害者とともに歩む兄弟姉妹の会」(63年発足、本部・東京)会員の田部井恒雄さんは、障害のある弟さん(故人)の話を交えて、「地域とのつながり」について訴えました。

 「弟は、自然に町会や商店街のお店などにお世話になりました。施設の職員が障害のある人を支援して、地域の人たちと一緒に何かをすることが、三者を互いに人として高め合うことになります。住民を巻き込んだ避難訓練が大切です」

 参加者は民生委員、障害者の家族ら約60人。講話後、各グループに分かれて「自分の地域で出来ること」などについての意見交換。「日ごろの近所付き合いを通しての横のつながりが大切」という意見が多く出されました。

 いざという時の決め手は「ご近所力」だということを再考させて余りある研修でした。

 

<市民の皆様へ>

【災害時に障害者が困ること、お願いしたいこと】

〇 周囲の状況の把握や正確な情報を受け取ることがむずかしい(聴覚・視覚・知的・自閉症・精神)

〇 自分の意思をうまく伝えられないことがある(聴覚・知的・失語症・精神・自閉症)

〇 パニックに陥ってしまうことがある(精神・知的・自閉症)

〇 避難場所や避難所、給水所等へ移動することが困難(肢体・車いす・視覚)

川崎市障害者社会参加推進センター発行(2017年3月作成)


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