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「かわさき健幸福寿プロジェクト本格始動★ 記念イベント 介護保険 原・点・回・帰」開催

講演の様子

 かわさき健幸福寿プロジェクトは、〈いつまでも「元気なお年寄り」でいていただくことを目的〉として、2014年4月に設置された。要介護度に応じて事業者に支払われる介護報酬が設定される介護保険制度は、介護度が高いほど報酬が高いため、要介護度が改善された場合、評価に反して報酬が減る仕組み。同プロジェクトは、この矛盾を川崎市独自の仕組みにより解消しようというもの。また健幸という漢字は、いつまでも「健やかに」、そして「幸せ」でありたいという想いを込めてつくった市独自の言葉です。

 同プロジェクトの本格始動を前に、記念イベントが、7月8日(金)、エポックなかはら(川崎市総合福祉センター)で開催。イベントは、福田紀彦市長開始宣言、かわさき健幸福寿プロジェクト事業について、城戸真亜子(洋画家)さんによる記念講演「心をつなぐ介護日記」の3部構成、事業者、住民など約300人が参集しました。

 福田市長は、「質の高いケアをしてもらい、改善すると介護報酬が減ることになります。介護保険の理念に従い、川崎市でできることはないのかと考えました。この2年でモデル事業をしました。今月から200くらいの事業者の参加を得て、プロジェクトを開始します」と述べました。

 記念講演講師の城戸さん(61年生まれ)は、武蔵野美術大学在学中からモデル、女優、エッセー執筆、テレビ出演など幅広く活躍され、86年よりほぼ毎年個展を開催しています。04年から認知症の義母の介護が始まり、その体験は『ほんわか介護 私から母へのありがとう絵日記』(09年・集英社)として上梓。

 当日は、ご自身の絵画がプリントされたユキトリイインターナショナルのワンピースを身につけて登壇。ご自身の絵をスライドに写しながら、介護の日々を穏やかな口調でこう語りました。

 「義父と両親の死を看取り、人の命はいつどうなるか分からないと実感しました。だから認知症の義母の介護に際しては、決して悲しい思いをさせないようにと心に刻んでいます。記憶が失われてしまう義母に、日記に文字で感謝や尊敬の気持を綴ることで信頼関係を深めることを思いつき実践しています。朝、蒸しタオルで体を拭き、食べやすいように小さなサイズのおむすびやおかずを作るなどいろいろ工夫してきました。『介護大変ですね』と言われますが、かわいらしい義母にはむしろ癒され、〈老いとはどういうものか〉を教えられていると感じています。しかし、大腿骨頚部骨折を機に症状も進み、今は施設でお世話になっています。在宅介護の時もアトリエでひとりで過ごす時間をつくるなど、あまり無理をしない事でほんわか介護が続けられたのかもしれません。認知症を恥ずかしいと思わずにケアマネジャーや周りの人たちに相談してほしい。介護はひとりで抱え込まないでと、皆さんに言いたいです。高齢化社会をみんなで助け合っていけば楽しく向き合っていけるのではないでしょうか」

 介護を必要とする高齢者は年々増えていますが、介護業界に一石を投じる「かわさき健幸福寿プロジェクト」がスタートしました。


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