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市民自主学級「なかはらから持続可能なまちづくりを考える・実践編」から

「なかはらから持続可能なまちづくりを考える・実践編」

 中原区の人口増加率は市内トップ。持続可能なまちづくりについて共に学び考えてみませんか、と、等々力緑地公園を愛する会と川崎市教育会主催による「なかはらから持続可能なまちづくりを考える・実践編〜市民活動って何だ!〜」が、10月6日から7回、中原市民館視聴覚室で開かれました。そのひとつ、10月27日(木曜)に開かれた、環境と差別について学ぶ講座を取材させていただきました。

 まず「緑と健康な社会を持続するために」をテーマに、「向ヶ丘遊園の緑を守り市民いこいの場を求める会」事務局長の松岡嘉代子さんが講演。

 生田緑地内にある向ヶ丘遊園(多摩区)は、1927年小田急線の開通と同時に開園し、広く市民に愛されてきたが、2002年3月、多額の累積赤字を理由に75年の歴史に幕を閉じた。01年に閉園が発表されると、「向ヶ丘遊園の会」が結成され、多くの市民がその保全に立ち上がりました。遊園地内にあった「ばら園」は、市民の要望を受けた川崎市が管理を引継ぎ、春と秋に無料で一般公開されています。緑豊かな向ヶ丘遊園の跡地を残そうと市民活動を続けてきた松岡さんは言います。

 「私自身、向ヶ丘遊園が大好きです。大規模な反対運動というよりは市民の世論と行政・企業の相互努力によって遊園を残すことができました。向ヶ丘遊園の跡地に緑といこいの場を求め続けていきます」

 今年5月、民族差別などを街頭であおるヘイトスピーチ(差別扇動表現)対策法が成立。川崎市内ではヘイトスピーチデモがたびたび行われていますが、川崎市は、6月に計画されていたデモの起点となる公園の使用を不許可にしました。全国初の「不許可」判断です。 「差別のないまちづくりをめざして」の講師、山田貴夫さんは、「ヘイトスピーチを許さないかわさき市民ネットワーク」の事務局を担い、フェリス女学院・法政大学の非常勤講師を務めています。同ネットは、ヘイトスピーチにNOの意思表示をしようと、15年12月に発足した市民団体。

 山田さんは、大学生時代に「ベトナムに平和を! 市民連合」に参加し、川崎市職員となってからは、在日コリアンの人権保障の地域活動などに参加してきました。山田さんは自分史を織り交ぜながら、ヘイトスピーチの害悪を次のように話します。

 「ヘイトスピーチは、対象となるマイノリティに対する人権侵害、尊厳の破壊です。暴力と偏見を増長し言論を萎縮させ社会全体への害悪となります。世界レベルで人権差別撤廃条約が締結されています。差別を考えるとき、差別を見過ごしてしまうのが問題なのです。おかしいなと思ったら仲間とともに声をあげることが大事。それが市民運動の原則です」

 中原区民の在日3世の金涼子(キム・リャンジャ)さんは目の前にある差別について報告しました。

 「引っ越しをしようと不動産屋を回った時に、外国籍というだけで何度も入居を拒否され、暗黙の差別があることを痛感しました。図書館に勤務していますが、金という名札を見て、『朝鮮人か』と差別的な言葉も投げかけられます。川崎には多くのコリアンが住んでいますが、共に生きているということをわかってほしいです」

 多様な市民活動が共生社会への一歩につながることを示唆する講座でした。


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