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脳が喜ぶ! 心が笑う!「りんごの量感画」を体験しました

認知症の症状が改善されることを目的として開発された臨床美術をご存知でしょうか。その原点である、脳を活性化させる「りんごの量感画」を体験しました。

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 認定NPO法人かわさき市民アカデミー主催による地域協働講座「認知症の理解を深める 脳を活性化して生き活きと」が、10月から12月にかけて5回開かれました。

 講座のひとつ、11月15日(水曜)に行われた「講演と体験―『りんごの量感画』」を体験取材しました。

 講師は、日本臨床美術協会臨床美術士の迫田正子さんと池浦順子さん。

 臨床美術は、彫刻家だった故・金子健二が中心になって開発されたプログラムで、1996年に、大宮市医師会市民病院にて臨床美術(アートセラピー)がスタートしました。

 まず、池浦さんが、臨床美術ついて、ご自身の83歳の母親が描いた絵を見せながら、解説していきます。

 「臨床美術は、絵やオブジェなどの作品を楽しみながらつくることによって脳を活性化させ、認知症の症状を改善するために開発された分析しないアートセラピー。非薬物療法で有効といわれるリアリティーオリエンテーション、回想法、音楽療法、運動療法のエッセンスを取り込んでいます。認知症の改善から始まりましたが、現在は、子ども、社会人、学生等幅広い対象者に活用されています」

 池浦さんは、「臨床美術の時間」として、具体的な制作について、こう述べました。

 「アートは、見えるものを描くのではなく、見えないもの、感じたものを描いていきます。アートに失敗はないのです。五感(右脳モード)を刺激し、ありのままを表現することによって個性(自己解放)を発揮します。それは、いてくれてありがとう、人間は無条件に尊い存在であるという〈存在論的人間観〉に繋がります。安全で楽しいアートの時間をサポートすることが、臨床美術士の役割です」

 いよいよ、迫田さんの指導により「臨床美術(りんごの量感画)」の体験。

 一人ひとりにりんごと用紙、オイルパステルが配られ、『リンゴの唄』を歌い、りんごの香りを感じ、一口いただき、五感を総動員してりんごの中身から描いていきます。その上に表面の色を重ねます。りんごの絵を自由に切り貼って完成。皆さんの実に個性的な作品に感動しました。絵から講師が指摘した「自己解放」が見て取れます。

 参加者の約40枚のりんごの絵を眺めながら、講師が一人ひとりの作品にコメントしていきます。

 特色ある作品の中で凡庸だったのが記者の絵。それでも「香りが飛んでくるような絵」という参加者の救いの言葉に苦笑い。

 隣席の女性(60代)は、「母が認知症なので、講座に参加しました。りんごの量感画は初めての体験でしたが、楽しかったです。個性的な皆さんの絵に驚きました。母にりんごを描かせようと思っています」と、話してくれました。

 臨床美術が実践されて20年余り、あなたも五感で感じたことを描いてみませんか。潜在能力が引き出されることでしょう。


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