支え合いまちづくり「住民流福祉」とは…

少子高齢化社会にあって、地域住民、行政、関係機関の連携による協働型社会づくりが求められています。住民主体による支え合いまちづくり≠フヒントを探りました。

住民流福祉 上記のような「支え合いマップ」を作って「住民流福祉」を推し進めている人がいます。住民流福祉総合研究所所長の木原孝久さんがその人。木原さんは、中央共同募金会などを経てフリーに。1974年に、地域福祉を住民の視点で新たに捉え直す活動・研究を行う福祉教育研究会を創設(その後、住民流福祉総合研究所に改名)。
 94年には、地域の実態把握の手法として「支え合いマップ」を発案、以来マップを活用した地域福祉計画づくりや支え合いのまちづくりに参画しています。「支え合いマップ」は、地域住民の支え合いやふれあいの姿を、住宅地図に関係の線で結んでいくことによって、住民流福祉を「見える化」したもの。

住民流福祉

 40数年にわたり住民流の福祉のあり方を追い求めてきた木原さんの講義「住民流福祉とは何か?」が、1月19日(金曜)、エポックなかはらで行われました。講義は、地域福祉コーディネート技術研修「社会資源、地域資源の活用の仕方について〜支え合いマップを作ろう〜」の一コマ(主催=川崎市社会福祉協議会・川崎市福祉人材バンク)。
 冒頭「国・行政は、これまでになく住民参加の福祉や支え合いを求めています。住民主体の助け合いの時代になっているのです」と切り出した木原さん。住民流福祉について、地域で支え合いマップを活用している実例を示しながら説明します。
 「住民は、住民のやり方(流儀)で地域を支えています。住民流福祉の基本理念は、当事者発と住民発の二本立て。支え合いマップ作りをしていて、一番驚くのは、当事者が自分の問題解決のためにまわりの人を上手に活用していることです。ここでの福祉の主役は、担い手ではなく当事者(要援護者)であることが分かります。これが住民の流儀の最も基本的なものなのです」
 木原さんによれば、地域は、第4層ご近所(50世帯)→第3層自治区(300世帯)→第2層校区・地区(3000世帯)→第1層市町村(30000世帯)に分かれていて、「要援護者は第4層にいて、助け合いの最適圏域はご近所で“顔が見える”範囲」だそうです。
 そして、「助け合いたい人のための努力目標」として、次の10項目を掲げました。
@我が家の問題を周りに打ち明けよう
A自分のことを噂話のタネにしてもらおう
B困ったら、「助けて!」と叫ぼう
C助けてもらうため迷惑かけ上手になろう
D人助けをしたければ、詮索の鬼になれ
E「口が堅い」のも、よしあしだ
Fお節介こそが、本当の思いやり
G引きこもりの人を救うためこじ開けよう
Hプライバシー尊重では相手を助けられぬ
I助け合いたいのなら、家をひらき合おう
 この研修は、福祉・地域業務に従事している人が対象でしたが(約30人が受講)、実際に生活している住民にとっても役立つものです。
 「住民流福祉総合研究所のホームページは自由にダウンロードし利用してください」と言う木原さん。支え合いまちづくりの主役は住民、「支え合いマップ」を幹に地元ならではの枝葉をつけて活用するのも一計です。

 

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